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デザインエンジニア概論第2回です。
今回からは工業製品などハードウェア開発に焦点を絞って、デザインエンジニアリングについて考えていきたいと思います.
ハードウェア開発におけるデザインエンジニアリングを語るには、まずはハードウェア開発そのものを語らなくてはいけません.
まず、「ハードウェア」とはなんでしょうか。
ハードウェア(英語: hardware)とは、コンピュータなどのシステムにおいて、機械、装置、設備、部品といった物理的な構成要素をいう。ソフトウェアとの対比語であり、単に「ハード」とも呼ばれる。(出典:Wikipedia)
どうやら、製品の有形部分がハードウェアであり、その製品を動かすロジックなど無形部分がソフトウェアだと理解しても問題なさそうです.有形部分とは具体的には筐体や電子基板などです.
ですが、実態としては最終成果物が有形であれば機器を制御するソフトウェア(ファームウェア、または組込ソフトウェアという)も含む製品全体をハードウェアと総称することもあります.
なお、本論で取り扱うハードウェアの定義は、後者のファームウェアを含む工業製品全体の総称とします.(また、本論のソフトウェアの定義はファームウェアを除く、最終成果物が無形のWEBやアプリケーションなどの総称とします.)
ちなみに、ビジネス観点でハードウェアは、家電量販店で並ぶ掃除機などのコンシューマ(個人向け)製品と飲食店・病院などの職務従事者が使用する業務用機材の2つに分類されます.
ハードウェア開発はコンシューマ製品と業務用機材で進め方が異なるものの、基本的な思想に変わりはありません.したがって、本論ではこの両方に共通し、かつ実践的な考え方を取り上げていきます.
ここからはハードウェア開発がどのように進められるのかについて説明します.
ISO9001(品質マネジメント)内で、開発プロセスについて触れられているのは、「8.3製品及びサービスの設計・開発」の節です。
(ISOというのはスイスに本部がある民間機関であり、様々な分野での国際標準を定めている組織です。製造業ではISO9001に限らず、業界ごとに多岐にわたりISOの標準が参照されています。)
ISOを参照している、国内標準JIS9001 8.3の冒頭には、
8.3.1 一般 組織は,以降の製品及びサービスの提供を確実にするために適切な設計・開発プロセスを確立し,実施し,維持しなければならない。
と記載されており、開発プロセスが製品開発において非常重要なものであるという示唆しています。
開発プロセスは普段の業務に忙殺されてしまうと、忘れてしまいがちになってしまいますが、エンジニアはもちろん、デザイナーも自社の開発行為がどのような標準に則って進められているかを認識する必要があります.
JIS9001 8.3の項目は以下です。
8.3.1 一般
8.3.2 設計・開発の計画
8.3.3 設計・開発へのインプット
8.3.4 設計・開発の管理
8.3.5 設計・開発からのアウトプット
8.3.6 設計・開発の変更
これら一つ一つを説明してしまうと、膨大な内容になってしますので、とりあえずは、何かを正しく開発する為には、この項目に従ったプロセスを社内で構築して、開発を進めなくてはいけないとだけ理解しておけば問題ありません。
では、この標準に従う開発プロセスとは具体的にどういったものなのかというという問がでてきます。具体的に例を挙げると以下のようなものが開発プロセスといわれます。
(下図はイメージしやすいよう簡素に表現しています。)

※弊社標準開発プロセスを元に作成
このようなプロセスを各社策定し、これに従うことで製品品質の担保や法規制に遵守した製品開発が実施できる、そうでないのであれば、製品品質は担保されない、という主張がこの標準が存在する理由です。
今回はここまでとし、次回以降は開発プロセスにおいてデザインエンジニアがどのような役割を担っていけるのかについて深堀していこうと思います。
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参考文献
1.Wikipedia
2.JISQ9001:2015 品質マネジメントシステム