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鋳造

2024/6/20

鋳造

鋳造とは、金属を高温で溶かし、液体状にした後、あらかじめ用意した型に流し込み、冷却・凝固させることで目的の形状を造り出す製造プロセスです。紀元前から続く歴史的な製造法でありながら、現代の最先端産業においても幅広く活用されています。

鋳造の原理とプロセス

鋳造は、溶融金属の流動性を利用して複雑な形状を一体成形する技術です。基本的なプロセスは以下の通りです。

  1. 溶解: 鋳造する金属を溶解炉で加熱し、液体状にします。

  2. 注湯: 溶解した金属を型の空洞部に流し込みます。

  3. 凝固: 溶けた金属が冷えて固まり、型の形状が転写されます。

  4. 離型: 凝固した金属を型から取り外します。

  5. 後処理: 必要に応じて、バリの除去、熱処理、表面処理などを行います。

鋳造のメリット・デメリット

鋳造には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

項目

メリット

デメリット

コスト

- 型製作費が比較的安価な方法もある(砂型鋳造など)
- 大量生産によるコストダウンが可能

- 金型鋳造は、砂型鋳造に比べて型製作費が高価になる
- 後処理工程によってはコスト増加の可能性

生産性

- 一度に多数の製品を製造可能(量産性が高い)
- 砂型鋳造は、金型鋳造に比べて短時間で型製作が可能

- 金型鋳造は、型の製作に時間がかかる
- 複雑な形状や高精度が求められる場合は、工程が増え、時間がかかる

形状の自由度

- 複雑な形状や中空形状の製品を一体成形可能
- 大きな製品の製造が可能

- 設計によっては、鋳造が難しい形状もある
- 肉厚が均一でない場合、内部欠陥が生じる可能性

強度・品質

- 製品の用途に応じた材質選択が可能
- ダイカストは、他の鋳造方法よりも比較的強度が高い

- 内部欠陥が生じる可能性があり、鍛造品と比較して強度が劣る場合がある
- 寸法精度は、使用する型の種類や材質、加工条件などによって異なる
- ダイカストは、鋳造欠陥が発生しやすい側面も持つ

その他

- 材料のロスが少ない
- リサイクル性に優れている

- 後処理(バリ取り、熱処理など)が必要な場合がある

鋳造方法の種類

鋳造は、使用する型の種類や製造方法によって、様々な種類に分類されます。主な鋳造方法には以下のようなものがあります。

  • 砂型鋳造: 砂を固めて作った使い捨ての型を使用する方法。低コストで大型製品の製造に適していますが、寸法精度は劣ります。

  • 金型鋳造: 金属製の耐久性の高い型を使用する方法。寸法精度が高く、製品の品質が安定しやすいという特徴があります。ただし、初期の型製作コストが比較的高いため、生産量や用途に応じて、砂型鋳造など他の鋳造方法と比較検討する必要があります。

  • ダイカスト: 金型に高圧で溶湯を圧入する方法です。複雑な形状の製品を高い寸法精度で製造できます。ただし、鋳造欠陥が生じやすいという側面も持ち合わせています

  • 低圧鋳造: 金型に低圧で溶湯を圧入する方法。ダイカストとは異なる特徴を持ち、ガス巻き込みによる欠陥発生を抑え、緻密で高品質な製品を製造できます

  • ロストワックス鋳造: ワックスなどで作った模型を元にセラミック製の型を作り、ワックスを溶かし出してから金属を流し込む方法。複雑な形状や中空形状の製品を高い寸法精度で製造できます。

鋳造品の用途

産業

製品例

備考

自動車産業

エンジンブロック、シリンダーヘッド、トランスミッションケース

動力伝達系、エンジン関係

航空機産業

エンジン部品、翼構造部品

エンジン、機体構造

産業機械

ポンプ、バルブ、ギア

液体・気体制御、動力伝達

建設機械

油圧ショベルのアーム、クレーンフック

掘削、吊り上げ

医療機器

人工関節、インプラント

人工骨、人工歯根

このように、鋳造は様々な業種で活用されています。

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