ABS樹脂とは、プラスチック素材の一種であり、アクリロニトリル(A)・ブタジエン(B)・スチレン(S)という3種類のモノマーから構成される合成樹脂です。※モノマーとは、水素と炭素が結びついた低分子化合物のことであり、プラスチックの最小単位に該当します。たくさんのモノマーが結合することを重合といい、重合によって生まれる物質をポリマーと呼びます。ポリマーの多くは常温で固体となり、プラスチック素材を安定させます。ABS樹脂には、配合されたそれぞれのモノマーの性質を併せ持つという特徴があります。アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンの特徴は以下のとおりです。アクリロニトリル:強度が高く、耐熱性・剛性・耐油性に優れたモノマーブタジエン:ゴムのような性質を持ち、耐衝撃性が高いモノマースチレン:光沢性・成形性・寸法安定性に優れたモノマーABS樹脂は、1954年に米企業のUS Rubber社によって開発・製造されました。強度や耐衝撃性において優れているだけではなく、審美性が高く、さまざまな分野で活用されています。具体的には、テレビや冷蔵庫などの家電製品や、自動車のフロントカバー、プリンターなどの電子機器に用いられています。ABS樹脂の特徴ABS樹脂のメリットは5つあります。耐熱性が高い:70~100℃ほど耐衝撃性が高い:ゴムのような性質を持つブタジエンを配合するため、耐衝撃性が高い加工性が高い:射出成形や押出成形、真空成形などさまざまな加工法に対応できる審美性が高い:光沢性が高く、着色性において優れている特性を調整できる:アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンの配分を調整することで、全体としての特性を調整できる。そのほか、ガラス繊維を加えて剛性を向上させることも可能一方、デメリットは3つあります。耐候性が低い:ABS樹脂は、基本的に紫外線によって変色・変形が生じやすい有機溶剤に弱い:耐薬品性が比較的低いABS樹脂は、有機溶剤などによって劣化しやすい燃えやすい:プラスチック素材のなかには燃えにくい素材もありますが、ABS樹脂は火に弱く燃えやすい特徴がある試作品に関するお悩みなら346にご相談ください 「新商品開発の依頼先がたくさんあってコミュニケーションが大変...」「どの部品をどの加工方法でつくればいいかわからない...」「図面を作るのが手間..3Dで出図したい...」 そんなお悩みがあれば、ぜひ346にお問い合わせください。弊社346は、製造業に特化し、様々な専門家を有するメンバーで構成された組織であり、新商品の企画・設計・試作の支援など、製品開発全域にわたる総合支援を行っています。346の支援実績についてはこちらからご確認下さい。Wrriten by 346 inc. with Xaris