型内塗装は、プラスチックの成形品の表面に装飾を施す技術の一つです。プラスチック成形時に、ポリオール・イソシアネートを金型に入れて化学反応させ、塗膜形成することで塗装を行います。プラスチックの成形プロセスと並行して塗装プロセスを進めることができるため、製品製造におけるエネルギーの削減・プロセスの簡略化を実現することができます。一般的なスプレー塗装に比べるとCO2の排出量が少なく、また有機溶剤を使用しないため、VOC(揮発性有機化合物)の削減にもつながります。こうした特徴から、環境負荷が小さい装飾手法だといえます。プラスチック成型の金型内で塗装プロセスを完了させられるので、歩留まり率が高く、廃棄物も少なく済みます。主に自動車分野などで用いられる塗装方法になります。型内塗装の特徴型内塗装の特徴は以下の通りです。製造プロセスの簡略化につながる型内塗装では、金型内で塗装と成形を同時に行えるため、従来のスプレー塗装のような乾燥工程が不要になります。これにより、製造工程の大幅な短縮と、ラインスペースの削減が可能となります。さらに、塗装ブースや乾燥設備を必要としないため、設備投資コストの削減にもつながります。環境負荷が小さい型内塗装は、従来のスプレー塗装に比べて溶剤の使用量を大幅に削減できるため、VOC(揮発性有機化合物)の排出量が低く、環境への負荷が小さい塗装プロセスです。また、乾燥工程が不要なため、エネルギー消費も抑えられます。さらに、金型内で塗装と成形が同時に行えるので、製品ロスの発生も最小限に抑えられます。これらの特徴から、型内塗装は環境に配慮した製造プロセスだと言えるでしょう。型内塗装の開発動向型内塗装は欧州を中心に自動車メーカーで採用が進んでいますが、日本国内でも導入が始まっています。例えば東海理化と精工技研は、小型部品向けに従来の射出成形機を活用できる型内塗装技術を共同開発しました。また、GSIクレオスは武蔵塗料、岐阜多田精機と連携し、自動車部品向けの型内塗装技術「ColorForm」を提案しています。既存の射出成型機でも型内塗装ができるよう、国産の反応型樹脂注入機の提供も行っています。このように、工程の簡略化や環境負荷低減などのメリットから、型内塗装技術の適用拡大が期待されています。試作品に関するお悩みなら346にご相談ください 「新商品開発の依頼先がたくさんあってコミュニケーションが大変...」「どの部品をどの加工方法でつくればいいかわからない...」「図面を作るのが手間..3Dで出図したい...」 そんなお悩みがあれば、ぜひ346にお問い合わせください。弊社346は、製造業に特化し、様々な専門家を有するメンバーで構成された組織であり、新商品の企画・設計・試作の支援など、製品開発全域にわたる総合支援を行っています。346の支援実績についてはこちらからご確認下さい。Wrriten by 346 inc. with Xaris