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深絞り加工

2024/6/16

深絞り加工

深絞り加工とは、金属板を金型で押し付けて変形させ、製品の形状を成形する塑性加工の一種です。主に、カップ状、箱状、円筒状など、底のある形状を成形する際に用いられます。プレス加工の一種であり、製品の深さが直径よりも深くなる場合に「深絞り加工」と呼ばれることが多いです。

深絞り加工の特徴

深絞り加工は、他の金属加工方法と比較して、以下のような特徴があります。

  • 複雑な形状を一体成形できる: 複雑な形状でも、金型を製作することで一体成形が可能です。そのため、部品点数削減や組立工程の簡略化に繋がります。

  • 寸法精度が高い: 金型を用いるため、高い寸法精度で製品を成形することができます。

  • 生産性が高い: 一度に大量の製品を成形することができるため、大量生産に適しています。

  • 材料の無駄が少ない: 材料を切削することなく成形するため、材料の無駄が少なくなります。

  • 継ぎ目のない一体成形: 製品に継ぎ目ができないため、強度や水密性、気密性に優れています。

深絞り加工の工程

深絞り加工は、一般的に以下の工程を経て行われます。

  1. ブランキング: コイル状の金属板から、製品の形状よりも一回り大きな円形や方形の素材を切り抜きます。

  2. 絞り: ブランキングで切り抜いた素材を、金型にセットし、ポンチと呼ばれる工具で押し込んで変形させます。

  3. トリミング: 絞り加工後、製品の形状に合わせて余分な部分を切断します。

  4. 仕上げ: 必要に応じて、バリ取りや穴あけなどの仕上げ加工を行います。

深絞り加工の適用例

深絞り加工は、自動車部品、家電製品、日用品など、様々な製品の製造に用いられています。

  • 自動車部品: エンジンオイルパン、燃料タンク、マフラーなど

  • 家電製品: 洗濯機の槽、冷蔵庫の本体、エアコンの室外機など

  • 日用品: 鍋、フライパン、洗面器など

  • その他: 小型モータケース、コネクタ部品、電子機器部品など

深絞り加工の課題

深絞り加工は、以下のような課題があります。

  • 材料の伸び率: 深絞り加工では、材料を大きく変形させるため、材料の伸び率が重要となります。伸び率が低い材料では、破断が発生しやすいため、材料選定には注意が必要です。

  • しわの発生: 材料が金型に沿って流れる際に、しわが発生することがあります。しわの発生を抑制するために、金型の形状や加工条件を適切に設定する必要があります。

  • 金型コスト: 複雑な形状の製品を成形するためには、高価な金型が必要となります。

  • 試作コスト: 試作段階では、金型製作費や条件設定の試行錯誤によりコストが高くなりやすい。深絞り加工の将来展望参考資料には、深絞り加工の将来展望に関する記載はありませんでした。

深絞り加工を行う上でのポイント

深絞り加工を成功させるためには、材料の選定、金型の設計、加工条件の設定など、様々な要素を考慮する必要があります。特に重要なのは以下の3点です。

  1. 材料の選定: 深絞り加工に適した材料を選ぶことが重要です。加工硬化係数(n値)、ランクフォード値(r値)、限界絞り比などを考慮する必要があります。

  2. 金型の設計: 金型の形状やクリアランス、しわ押さえなどの設計が、製品の品質に大きく影響します。

  3. 加工条件の設定: 加工速度、潤滑油の種類や量、ブランクホルダーの圧力などを適切に設定する必要があります。

深絞り加工と他の絞り加工との違い

深絞り加工は、絞り加工の一種ですが、一般的に製品の深さが直径よりも深い場合を指します。深絞り加工に対して、製品の深さが直径よりも浅い場合は「浅絞り加工」と呼ばれます。

深絞り加工のメリット・デメリット

深絞り加工には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

  • 継ぎ目のない一体成形: 製品に継ぎ目ができないため、強度や水密性、気密性に優れています。

  • 設計自由度: 複雑な形状を一体成形できるため、設計の自由度が高い。

  • コスト削減: 加工工程の削減や、大量生産によるコスト削減が期待できます。

デメリット

  • 金型コスト: 複雑な形状の製品を成形するためには、高価な金型が必要となります。

  • 試作コスト: 試作段階では、金型製作費や条件設定の試行錯誤によりコストが高くなりやすい。

  • 材料の制限: 深絞り加工に適した材料を選ぶ必要があるため、材料の自由度が低い。

まとめ

深絞り加工は、複雑な形状の製品を高い精度で効率的に生産できる加工方法です。しかし、加工の難易度が高く、材料選定や金型設計、加工条件の設定など、高度な技術とノウハウが必要となります。深絞り加工を検討する際には、経験豊富な加工業者に相談することをおすすめします。

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