ポリ塩化ビニル(塩ビ・PVC)とは、熱可塑性のプラスチックの一種であり、非結晶性の合成樹脂に分類されます。塩化ビニルをプラスチックに重合させることで製造します。「ビニール」と呼ばれることもあります。安価で汎用性が高く、衣類や家具、建築・農業用の資材などで用いられています。大きく分けて「軟質塩ビ」と「硬質塩ビ」の2種類に分類されます。軟質塩ビは文字通り柔軟性に優れた塩ビであり、手で曲げられる軟らかさを持ちます。ビニールシートや洋服の繊維、家具の合皮などに用いられます。透明性が高く、着色やプリントが簡単な点が特徴です。一方、硬質塩ビは、強度に優れた塩ビに該当します。手で曲げようとすると割れるような強度を持ち、水道管やクレジットカードなどに用いられています。衝撃に比較的弱く、80℃以上・-20℃以下だと脆くなるという特徴があります。ポリ塩化ビニルの特徴ポリ塩化ビニルの特徴の詳細について解説します。ポリ塩化ビニル(硬質塩ビ)の特徴は主に6つあります。耐薬品性が高い対候性・耐食性が比較的低い電気絶縁性に優れている耐熱性が低い難燃性が高く、燃えにくい加工性に優れている耐薬品性が高いポリ塩化ビニルは耐薬品性が高いプラスチックです。酸性やアルカリ性、油性、アルコール類に対する強い耐性があります。一方、芳香族系炭化水素やケトン、エステルなどの有機溶剤に対する耐性は低いので注意が必要です。対候性・耐食性が比較的低いポリ塩化ビニルは対候性が高いプラスチックであり、紫外線や雨にさらされても劣化しづらいという特徴があります。吸水性が0.07%と大変低く、水分による形状の変化はほとんど生じません。前述したとおり耐酸性が高いため、土に埋めても酸性土壌による影響を受けづらい素材といえます。電気絶縁性に優れている電気伝導性においてもポリ塩化ビニルは優れています。耐電圧性・体積低効率も高いことから、電線被膜などに活用される場合もあります。ただし、誘電率は高く、高周波絶縁性も低いため、注意が必要です。耐熱性が低いポリ塩化ビニルの耐熱性は他のプラスチック素材と比較して低く、その耐熱温度はおよそ80℃です。常温以上の環境で使用し続けると、製品の反り・歪みが生じる可能性もあります。低い温度でも脆弱化し、-20℃以下だと耐衝撃性が一気に低下します。難燃性が高く、燃えにくいプラスチック素材にはさまざまな種類がありますが、なかでもポリ塩化ビニルは難燃性が高い素材です。燃焼がはじまると塩化水素が発生し、燃焼を抑えるはたらきが生じます。加工性に優れているポリ塩化ビニルは、適応できる加工範囲が広い素材です。切削加工や曲げ加工、接着加工など、さまざまな加工を施すことができます。試作品に関するお悩みなら346にご相談ください 「新商品開発の依頼先がたくさんあってコミュニケーションが大変...」「どの部品をどの加工方法でつくればいいかわからない...」「図面を作るのが手間..3Dで出図したい...」 そんなお悩みがあれば、ぜひ346にお問い合わせください。弊社346は、製造業に特化し、様々な専門家を有するメンバーで構成された組織であり、新商品の企画・設計・試作の支援など、製品開発全域にわたる総合支援を行っています。346の支援実績についてはこちらからご確認下さい。Wrriten by 346 inc. with Xaris