亜鉛ダイカストは、ダイカストに使われる亜鉛合金のことです。JIS(日本産業規格)・JISH5301:1990に規定された合金です。亜鉛ダイカストの最も大きな特徴は重量があることです。ドアの取っ手や蛇口のレバー、トロフィーなど、軽くては逆に不便な製品に多く用いられています。重量のほか、硬度・耐衝撃性・加工性に優れるという特徴があり、塗装やメッキなどさまざまな表面処理が可能な合金です。融点が低く、寿命が長いことから、金型などに用いられることもあります。亜鉛ダイカストの特徴亜鉛ダイカストの特徴は以下の通りです。重量感がある 亜鉛は比重が大きいため、製品に重量感があり、安っぽさがありません。ドア取っ手やトロフィーなどに適しています。硬度と耐衝撃性が高い 亜鉛ダイカスト製品は硬く、衝撃に強い特性があります。引張強度・硬さはアルミダイカストとほぼ同等ですが、耐衝撃性はアルミの約15倍と非常に高くなります。優れた加工性と薄肉化が可能 亜鉛は溶融点が低いため、流動性が良く、薄肉で複雑な形状の部品にも対応できます。アルミダイカストの50%程度の薄肉化が可能とされています。多様な表面処理が可能 亜鉛ダイカストの表面は滑らかで、塗装やメッキなどの表面処理が容易です。装飾品や意匠性の高い部品に適しています。金型寿命が長い 溶融温度が低いため、金型の損耗が少なく、数十万ショットまで金型更新が不要な場合があります。生産性が高い ホットチャンバーマシンを使えるため、次々と高圧射出が可能で生産性が高くなります。白錆が発生する可能性 亜鉛は水分と空気に触れると白錆(塩基性炭酸亜鉛)が発生する可能性があり、クロメート処理などの対策が必要です。亜鉛ダイカストの用途亜鉛ダイカストは、上記の特性から、様々な分野で利用されています。【亜鉛ダイカストの主な用途】自動車部品(ドアハンドル、サイドミラー支持部材、シートベルト部品など)蛇口レバー装飾品(メダル、トロフィーなど)モデルガンの銃身亜鉛ダイカスト合金の種類亜鉛ダイカスト合金には主にZDC1とZDC2の2種類があり、用途に応じて使い分けられます。ZDC1: 機械的性質と耐食性に優れ、機能性の高い製品に使用されます。ZDC2: 鍛造性とめっき性に優れ、一般的な製品により多く使用されます。試作品に関するお悩みなら346にご相談ください 「新商品開発の依頼先がたくさんあってコミュニケーションが大変...」「どの部品をどの加工方法でつくればいいかわからない...」「図面を作るのが手間..3Dで出図したい...」 そんなお悩みがあれば、ぜひ346にお問い合わせください。弊社346は、製造業に特化し、様々な専門家を有するメンバーで構成された組織であり、新商品の企画・設計・試作の支援など、製品開発全域にわたる総合支援を行っています。346の支援実績についてはこちらからご確認下さい。Wrriten by 346 inc. with Xaris