粉体塗装とは、粉末状の塗料を金属などに直接付着させ、加熱・乾燥して固めることで塗膜を形成する塗装方法です。粉体塗料は主に樹脂、顔料、添加剤から構成され、溶剤や水などは含みません。
粉体塗装の原理は以下の通りです。
粉体塗料を静電気や熱で塗装対象物に付着
高温で加熱し、塗料を溶融・流動・硬化
冷却して塗膜を形成
粉体塗装は溶剤を使用しないため、環境負荷が少なく作業者の健康被害リスクも低いという利点があります。また、塗料の回収・再利用も可能で、VOC(揮発性有機化合物)を含まないのも特徴です。
粉体塗料の種類は、熱硬化性のものと熱可塑性のものの2種類に分類されます。
熱硬化性の塗料は、加熱によって起きる反応により、塗料と材料の分子を結合させるタイプの塗料です。この反応は架橋反応と呼ばれます。
【代表的な塗料】
エポキシ系
ポリエステル系
アクリル系
ハイブリッド系(エポキシとポリエステルなどの組み合わせ)
一方、熱可塑性粉体塗料は高温によって溶かし、その後冷却することで塗膜を形成する材料です。
【代表的な塗料】
塩化ビニル
ポリエチレン
ナイロン
粉体塗装では、溶剤を使用せず粉体状の塗料をそのまま吹き付けて塗装するため、塗膜が厚くなる傾向にあります。
一般的な溶剤塗装の膜厚と比べると約2~3倍にもなり、これにより高い耐食性や耐薬品性、耐候性を材料に付加することができます。
粉体塗料は有機溶剤を含まないため、塗装時に大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)を排出しません。環境負荷を下げるだけでなく、作業者の安全性の確保という面でもメリットがあります。
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