押出し加工とは、塑性加工の一種であり、溶融した金属を金型の穴から押し出す手法です。専用の耐圧容器に材料を入れて圧力をかけ、材料を押し出して成形を行います。容器から生クリームを押し出すイメージの加工です。ダイと呼ばれる型の形に沿って断面が形成され、棒状・針金状の製品がつくられます。押出し加工の特徴は、ダイの口の形状に沿った、綺麗な表面の棒材を成形で切る点です。ダイの選択によっては複雑な形状の棒材をつくることも可能です。引抜き加工との違い引抜き加工とは、ダイスと呼ばれる専用の工具から、円柱状・円筒状の材料を引き抜く加工法です。ダイスは入口が太く、出口が細い形状の型であり、これに沿って材料の断面の形状や太さを整えることができます。引抜き加工を行うことで、材料となる金属の強度が高まります。引抜き加工は、押出し加工と同様、専用の型を使って塑性変形させる加工法です。ただ、引抜き加工が材料を掴んで引き抜く加工なのに対し、押出し加工では圧力をかけて棒材を押し出す加工に該当します。引抜き加工は、押出し加工よりも寸法精度が高い点が特徴です。押出し加工の種類押出し加工には、熱間加工・温間加工・冷間加工の3種類があります。以下のとおり、それぞれ加工温度が異なります。熱間加工:1000℃~1200℃温間加工:600℃~900℃冷間加工:500℃以下塑性加工を行う場合、基本的に加工温度が高い方が加工しやすくなります。そのため対象となる材料の硬度が高い場合や、複雑な形状の断面をつくりたい場合、熱間加工など温度が高い加工法がとられます。その逆に、対象となる材料の硬度が低い場合や、単純な形状の断面を作りたい場合は、冷間加工など温度が低い加工法を選択します。そのほか、温度以外の要素によって分類される種類もあります。直接押出し加工(前方押出加工):材料の後ろ側から押し出す手法。生クリームを押し出すイメージの加工。間接押出し加工(後方押出し加工):ダイを材料に押し付ける手法。穴の空いたコインを指に押し当てて棘を抜くイメージの加工。直接押出し加工は、一般的に広く用いられている加工法です。間接押出し加工は、直接押出し加工よりも加工精度が高い点が特徴となります。試作品に関するお悩みなら346にご相談ください 「新商品開発の依頼先がたくさんあってコミュニケーションが大変...」「どの部品をどの加工方法でつくればいいかわからない...」「図面を作るのが手間..3Dで出図したい...」 そんなお悩みがあれば、ぜひ346にお問い合わせください。弊社346は、製造業に特化し、様々な専門家を有するメンバーで構成された組織であり、新商品の企画・設計・試作の支援など、製品開発全域にわたる総合支援を行っています。346の支援実績についてはこちらからご確認下さい。Wrriten by 346 inc. with Xaris