AES樹脂とは、プラスチック素材の一種であり、アクリロニトリル(A)・エチレン(E)・スチレン(S)という3種類のモノマーから構成される樹脂です。ここでいうモノマーとはプラスチックを構成する最小単位の物質であり、水素と炭素が結びついた低分子化合物です。プラスチック素材はたくさんのモノマーが結合する(重合する)ことで固体として安定しています。
AES樹脂の大きな特徴は、3つのモノマーの特性を有する点です。アクリロニトリル・エチレン・スチレンそれぞれの特徴は以下の通りです。
アクリロニトリル:強度が高く、耐熱性・剛性・耐油性に優れたモノマー
エチレン:ゴムの成分を有しており、耐衝撃性が高いモノマー。ブタジエンよりも対候性が高い
スチレン:光沢性・成形性・寸法安定性に優れたモノマー
AES樹脂は、ABS樹脂とよく似た特性を持っています。ABS樹脂とは、アクリロニトリル(A)・ブタジエン(B)・スチレン(S)という3つのモノマーから構成される樹脂です。AES樹脂は、ABS樹脂で用いられているブタジエンの代わりにエチレンが用いられています。エチレンはブタジエンよりも対候性が高く、太陽光による劣化が生じにくいという特徴があります。そのため、AES樹脂は屋外で長時間使用する製品・パーツなどに適しているといえます。
AES樹脂の基本的な特徴は以下のとおりです。
剛性が高い:アクリルニトリルを含んでいるため、剛性が高い
耐衝撃性に優れている:エチレンが含まれており、耐衝撃性が高い。引っ張ったり曲げたりする力に強い
電気的性質に優れている:絶縁性を有するなど、電気的性質に優れている
加工性が良い:熱可塑性樹脂の一種であり、加工しやすい
審美性が高い:光沢性・着色性にすぐれている
有機溶剤に弱い:耐薬品性が比較的弱く、有機溶剤などによって劣化が生じる
燃えやすい:可燃性のプラスチックであり、火に弱く、燃えやすい

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