ガラス繊維強化プラスチック(GFRP: Glass Fiber Reinforced Plastics)は、プラスチック樹脂とガラス繊維を組み合わせた複合材料の一種です。ガラス繊維をプラスチックに混ぜ込むことで、強度、剛性、耐熱性などの物理的特性が向上します。非常に強度が高い素材ですが、金属に比べると軽量なため、自動車や航空機、船舶などの輸送機器分野で広く利用されています。GFRPの特徴GFRPの主な特徴は以下の通りです。高い強度と剛性GFRPはガラス繊維を混ぜることで高い強度を発揮します。金属のように全体が同じ強度なのではなく、繊維の方向によって強度が変化するため、設計によって強度が高い部分を調整することもできます。低い比重(軽量性)GFRPはガラス繊維を用いることで金属に比べ非常に軽量です。金属材料に比べて1/4~1/5程度の密度しかないため、自動車や航空機などの移動体への適用が広がっています。軽量化によりエネルギー効率の向上や運搬コストの削減など、様々なメリットが得られます。優れた耐熱性と寸法安定性GFRPは高温下でも変形や劣化が少なく、寸法精度の高い部品を作ることができます。金属に比べて熱膨張係数も低いため、温度変化に伴う寸法変化が小さく、形状安定性に優れています。これらの特性から、耐熱性が要求される自動車部品や電子機器筐体などに広く使用されています。良好な電気絶縁性GFRPは樹脂にガラス繊維を含むことで、優れた電気絶縁性を発揮します。金属に比べて絶縁性が高く、電気・電子機器の筐体やプリント基板などに広く使用されています。また、静電気の帯電も起こりにくいため、静電気対策が必要な用途にも適しています。この高い絶縁性と静電気特性は、GFRPの主要な特徴の一つとなっています。リサイクルしづらい一方で、GFRPのデメリットとして、リサイクルが難しい点が挙げられます。ガラス繊維とプラスチックが複合化されているため、リサイクル工程が複雑になります。ただし、一部の自治体で粉砕したGFRP廃材を路盤材などに再利用する取り組みも行われています。GFRPは優れた特性を持つ半面、製造コストが比較的高く、リサイクル性に課題があるため、用途に応じて適切な材料選定が重要となります。用途GFRPはその優れた特性から、様々な産業分野で幅広く利用されています。自動車部品(ボディパネル、バンパー、内装部品など)航空機部品(機体構造材、インテリア部品など)建築資材(外壁パネル、屋根材、配管、断熱材など)電気電子部品(筐体、基板など)スポーツ用品(釣り竿、ゴルフシャフト、カヤックなど)船舶(船体、艇体など)GFRPは従来の金属材料に比べ軽量で加工性に優れ、更に高強度・耐久性を備えているため、軽量化が求められる様々な分野で不可欠な材料となっています。試作品に関するお悩みなら346にご相談ください 「新商品開発の依頼先がたくさんあってコミュニケーションが大変...」「どの部品をどの加工方法でつくればいいかわからない...」「図面を作るのが手間..3Dで出図したい...」 そんなお悩みがあれば、ぜひ346にお問い合わせください。弊社346は、製造業に特化し、様々な専門家を有するメンバーで構成された組織であり、新商品の企画・設計・試作の支援など、製品開発全域にわたる総合支援を行っています。346の支援実績についてはこちらからご確認下さい。Wrriten by 346 inc. with Xaris