新着記事はTwitterでご連絡いたします。下記URLから是非ご登録ください。Twitter: https://mobile.twitter.com/346design 私が、周りに「デザインマネジメントに関わる仕事をしていました」と言っても、「それどんなことをやるんですか」と聞き返されることが多くありました。このブログではそんなデザインマネジメントの事について少しづつ紹介していきます。 今回は2回目で人の話の続きです。1回目では組織作りにデザインマネジメントが関わっているということをお話しましたが、実はこの後が本当に伝えたかったことです。デザイナーの2つのタイプ デザインの仕事を考える時に、縦と横の仕組みだけではなく、デザイナーのタイプにも留意する必要があります。 デザイナーの中には発想に長けて、いろいろなアイディアが出せて、人を惹きつけるかっこいい絵が描けるクリエイタータイプのデザイナーがいます。一般的なイメージに合致するのはこのタイプの人でしょう。 その一方でコスト/工期/製法に気を配り関係部署と連携しながら実直に物事を進める職人肌のデザイナーもいます。このタイプの人は社内の他部門と仕事をするだけでなく、社外の協力会社とも仕事をしますので、デザインの言語以外にも専門用語を理解していなければなりません。彼らは自分の意思を通すだけではなく、関わる人たちと意思疎通を図り、意見をまとめながら仕事を進めます。 特にモノヅクリの世界では後者のデザイナーがとても重要な働きをしています。発想と具現化をつなぐ人たちです。もちろんどちらもこなせるスーパーな人もいますが・・。 デザインは仕事のハブである インハウスのデザイン組織の中のデザイナーは発想のパートだけではなく、発想前の【企画業務】⇒ものづくりに該当する【設計/製造】⇒お客様とつながる【宣伝/広報】⇒【販売状況の分析/対策】といった様々な局面で多くの人と関わります。デザイナーはものづくりの中でのハブにもなっているのです。 それはデザイン組織の立てつけだけではなく、各部門間のやり取りを言葉だけの空中戦に終わらせず、事象やアイディアを見える化する能力がある事がデザインがものづくりのハブになれる理由です。 得手不得手を見極めたり、能力開発もデザインマネジメントの仕事 また、クリエイタータイプと職人肌、どちらかだけでは良いものは生まれません。良いものをつくりには、両タイプの人財がバランスよく配置されていなくてはなりません。チーム内の人数比であったり、プロセス上の配員計画であったり、人財育成の観点も加味しつつ人をミックスさせることが望まれます。 そして、そのベースとなる得意分野を見極めるスキルのプロファイリングやデザイン人材育成のための教育プログラムの策定/実施もデザイン組織の中で行われています。こういったこともデザインマネジメントの仕事の一つなのです。 ご一読ありがとうございました。次回はデザインをどうやって決めるかについて書こうかと思います。筆者経歴株式会社346 デザインコンサルタント 我妻 亨37年間自動車会社のデザイン組織に勤務。内装デザインに6年間従事したのち、デザインのマネジメントの関わる業務に携わる。デザイン調査・企画、デザイン意思決定、デザイン総務、デザイン人材育成、課題解決などに従事。その間海外駐在、デザインコンサルタント会社出向、企画統括部異動など本体周辺部門での業務も経験。(注1) すべての企業がここに書かれているとおりのことを実施しているとは限りません。企業の歴史や業態によっていろいろな違いがあることをご了承ください。(注2) ある製造業のインハウスデザイン組織についての記述ですが、秘匿にかかわる事例は避け、現時点で共有できる範囲にとどめてあります。関連記事デザインマネジメントのこぼればなし 第1回 「デザイン組織のいろいろな人々」デザインエンジニア概論 第1回「デザインエンジニアとは」ハードウェアスタートアップのデザイン戦略 第1回「日本の製造業概況」デザイナーが知っておきたい 知財文献紹介【第1回】電池式携帯電話用充電器まんがでわかるインダストリアルデザイン 第1話「インダストリアルデザインってなんだろう?」デザイン漫遊記 ① スティックレー家具346 COMPANY LOG | 創業ストーリー<株式会社346について>346(サンヨンロク)はデザイン経営を中核にしたものづくりでテクノロジーの民主化を目指す開発・製造総合支援企業です。インダストリアルデザイナー、ハードウェアエンジニア、ビジネスコンサルタントなど様々な専門家で構成されています。<ものづくりが好きな仲間を探しています>弊社346ではデザイナーやエンジニアを募集しています。興味関心がある方はCAREERSよりお問い合わせください。<連載メディアを募集しています>弊社346では、本記事の連載または出版にご協力いただける企業を募集しています。興味関心がある方はCONTACTよりお問い合わせください。参考文献1.ー