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特許、意匠などに付随する文献を紹介する第2回目です。
本連載は筆者が気になって調べてみた知財を紹介していきます。
第2回目は、スマートフォン関連の文献についてです。
【発明の名称】携帯端末
【出願人】シャープ株式会社

【代表図面】出典:J-PlatPat,特開2019-062379
今回の文献は『査定種別(査定無し)最終処分(未審査請求によるみなし取下) 』となっており、つまり特許化するための審査を請求せず、取り下げられたものです。ですが、スマートフォン内部にパラシュートを仕込むという、大胆な文献だったので紹介してみようと思います。
今回は文献の紹介前に、一度サラッと特許公報の構造と、素早く内容を理解する方法について説明しようと思います。
以下の画像は、特許文献の構造を一部省略し図式化したものです。

※特許法施行規則を元に346社にて作成
大きくある5項目の中に細かい説明がある形ですが、それらを上から順番にじっくり読むのには時間がかかってしまいます。
そのため、まず"詳細な説明"内にある【背景技術】→【発明が解決しようとする課題】→【発明が解決しようとする手段】のに見ることをオススメします。なぜなら、殆どの文献が上記項目で『〇〇という問題に対して□□を用いることで△△される』という書かれ方がなされているからです。
そこで今回はその方法に則った紹介をしようと思います。
本文献では背景技術として、他社の先行文献が引用されています。
【発明の名称】電子機器、電子機器の落下姿勢制御方法
【出願人】日本電気株式会社

【図面3】出典:J-PlatPat,特開2011-135250
上記文献は要約すると、二つ折りのケータイについて落下を検知した際にヒンジが自動で開くことにより、予め衝撃吸収材を設けたキーボード下部側から確実に落ちるよう重心制御をするというものです。
しかし出願者は、この文献の論理は誤りであり、実際には重心の偏りによって落下時の向きが変化することは殆どないと論じています。
そして、 『本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり』という枕詞とともに、『落下時の破損防止効果を向上させた携帯端末を提供することを目的とする。』という発明の目的を述べて、【課題を解決するための手段】に移ります。
課題である落下時に重心の位置は変化しないということに対して、『パラシュート射出機構』という手段を用いているのがこの文献の味噌です。つまり本文献を超端的に説明しますと、「パラシュート射出機構という手段を用いて落下時の重心を制御する」というものです。
以下の図面のとおり、落下時に筐体角に配置したパラシュートが開くことで、予め強化した対角から着地させることが示されています。

【図面5】出典:J-PlatPat 特開2019-062379
実施形態によれば、パラシュートのカバーロックにはソレノイドが用いられ、落下検出された際にに圧縮ばね、もしくはガス噴出で射出されるそうでです。また、モータによる巻き取り回収も考案されており非常に興味深いです。
さて、文献構造の紹介もあったため少し長くなりましたが、今回はここまでとします。次回もまたよろしくお願いいたします。
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参考文献
1.J-PlatPat,特開2019-062379,携帯端末
2.J-PlatPat,特開2011-135250,電子機器、電子機器の落下姿勢制御方法
3.INPIT,各種申請書類一覧